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教員推薦図書コーナー
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先生方の専門分野を興味深く垣間見ることのできる本を |
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■2010年 7、8月 |
「兵庫・大阪・京都のことば-方言関連図書の紹介-」 |
神戸のことばは大阪や京都と似ているところもありますが、案外違いも多いのです。西の播州方言と東の大阪(摂津)方言に挟まれて、または港からの多様な言語の刺激を受けて、神戸方言は複雑な様相を呈しているようです。 |
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方言番附
「方言のれん」や「方言湯飲み」などとともに、相撲の番附表をまねて各地で作り出された代表的な方言土産のひとつです。地域方言の特徴的な語彙を、意味を添えて一覧表にしたもので、上から横綱級の代表的な語が勘亭流の極太の字で示されています。土産物として経済効果を狙って作られたり、話題性のあるものとして地元振興を願って作られたりしたものであることが多く、語の採用基準は学問的ではありません。
しかし、ここに展示している浪花(大阪)のもののように、方言研究者の協力を得て作られる場合もあります。ただ、その土地のイメージと結びついているので、大阪や姫路をはじめ富山、奈良、岡山など、地域色豊かなたくさんの番付表があるなかで、「神戸」や「横浜」などのモダンなイメージを持つ都市のものはなかなか見られません。
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『日本言語地図』(1966-1974年)
『日本言語地図』全6巻は、語彙を中心とした全国方言地図集です。標準語の地理的背景を探ること、また各語の歴史を地理的な分布から明らかにすることを目的に調査・編集されました。全国2,400地点で、1903年以前に生まれたその土地の生え抜きの高年層男性話者を各地点1名選び、1957年から1964年にかけて調査を行いました。 なお、1981年から1985年に修正を行って刊行された縮刷版(全6巻)もあります。 |
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『方言文法全国地図』
『方言文法全国地図』全6巻は、文法事象の全国分布を展望し、言語地理学的に解明するために調査・編集された資料です。またこれを利用して、文献研究による日本語の歴史と方言分布との関連についても考察できます。全国807地点で、一定の条件に合うその土地生え抜きの高年層男性話者を選び、文法事象に関する267の項目について、1979-1982年に直接面接して調査した 結果を地図にしたものです。 |
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『大阪ことば学』 尾上圭介著
カバーやカットにマンガ『じゃりんこチエ』(はるき悦巳)を採用した、大阪弁への愛あふれる本です。日本語文法研究の泰斗が面白いエッセー調で書いており、分析は鋭いのに読みやすいのが良いところです。 どうして大阪では鉄道の駅員が「扉が閉まります」ではなく「扉を閉めます」ということがあるのでしょうか。こういった例を挙げながら、大阪人の心理や性質にまで言及しながら論が進みます。時には言い過ぎではないかと思うところもありますが、大阪を愛すればこそなのでしょう。蛇足ですが、もちろん「扉」のアクセントは高・低・低。これは時折、合成音声でもこのアクセントになっていることがあります。 |
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『ことばのとびら』 都染直也著 大阪から姫路にかけての地域で日常よく使われている方言について、さまざまなトピックを取り上げながら解説した本です。研究者が専門的な知識を元にしながら、読みやすいエッセー調で書いているところがお勧めの理由です。 兵庫県と一口に言っても、実はかなり質の違う方言が一県のなかに存在していることがわかります。たとえば、「雨がぴりぴりする」とはどんな天気のことだかわかりますか。これも、兵庫県内で使われている表現なのです。 |
『全国アホ・バカ分布考
人気TV番組「探偵ナイトスクープ」のプロデューサーさんが、番組作りに端を発して書き上げた、渾身の書です。前半は番組の様子が分かって笑え、後半は研究に没頭する著者の血と汗と涙がにじんでいて泣けます。これまであまり扱われなかった「アホ」や「バカ」といった罵詈雑言も、この本のように本格的に調査を進めると奥の深いテーマです。 発信源は大阪ですが、日本全国を視野に入れ、歴史的な文献も扱った熱意に頭が下がります。 |
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その他展示図書、お勧め図書 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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※は専門図書 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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